10月の聖書のことば
「あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい」(ルカ10:20)
10月の月主題 「はずませて」(3~5歳児)「たのしい」(2歳児)
「喜びの源」 園長 村上義治
「天高く馬肥ゆる秋」の言葉通りの日々貴方様にありましては、元気にお過ごしの由、お慶び申し上げます。子ども達も気持ちよさそうに過ごしている様子を見るたびに、伸びやかに育つようにと祈り心が生まれてきます。
さて今回の聖句は、このままでは意味不明ですが、文脈を理解できれば判ります。
主イエスがあるとき、72名の弟子達を2人一組にして派遣されました。彼らはそれぞれに出かけていき、その働きをしました。その結果驚くばかりの成果を手にして帰って来ました。そして主イエスに報告するのです。その報告は誰もが喜びでいっぱいでした。当然だと思います。その様子に主イエスは「むしろ、あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい」と言われました。
人が何を喜びとするか、その人がどんな人生観をもっているかに関わってきます。つまり何を大事にして生きているのか(価値観)、何を目的にして生きているのか(働く目的)が問われます。
例えば、子育てでうまくいったときは喜び、そうでないと落胆してしまう。こういうことで左右されていると、うまくいくように子どもに強いることが繰り返されます。
弟子達が与えられた働きの成果を伝えた時、主イエスは目に見えることで喜ぶ姿に左右されないよう指示されました。それは働き(Doing)の結果はいつも同じものではないことを論し、自分が目に見えない存在(Being)に触れていることを喜びなさいと語れました。
子育てする私たちからすると、親とさせてもらっている神様がおられることを喜びながら、その働き(子育て)に励むようにすることです。このような人生観は起こってきている事を客観的に見ることができますので、ある種の余裕を生むことができます。余裕をもって親が子どもの前に立つ、子どもはどんなに安心することでしょう。
預言者イザヤは。「主は恵みを与えようとして、あなたたちを待ち、・・・主は憐れみを与えようとして、立ち上がられる。」(イザヤ30:18)と語りました。親が笑顔で両手を広げ、子どもを待ち受けるように主が私たちを受け止めてくださる。その安心を持って私たちが我が子を受け止め続けたら子どもはどんなに幸せでしょうか。